教員採用試験(学校管理職試験)合格に向けた教育法規のポイント 教職員の「服務」とは~2~

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教職員の服務は、「職務上の義務」と「身分上の義務」の2グループに分けることができます。

公立学校等の教職員は、地方公務員法の適用を受け、職務を遂行する上で守るべき義務として挙げられるのが「職務上の義務」、公務員という身分がある以上、勤務を終えたとしても守るべき義務として挙げられるのが「身分上の義務」です。

今回は、「職務上の義務」について浅く深掘りしていきます。

教員採用試験に出る教育法規 公務員の「職務上の義務」とは

公立学校の教職員は地方公務員でもあるため、地方公務員法の適用を受けます。

従って、その服務義務が課されるわけですが、まず、職務を遂行するにあたって守るべき義務として、「職務上の義務」というものがあります。

今回は、この「職務上の義務」について解説していきます。

教員採用試験に出る教育法規 ~職務上の義務①~「服務の宣誓」とは

地方公務員法30条では、職員は、「全体の奉仕者」として、「公共の利益のために勤務」し、職務の遂行に当たっては、「全力を挙げて」専念しなければならないことが明記されており、このことは、「服務の根本基準」と言われいます。

そしてこのことを受け、31条では、次のように続きます。

地方公務員法31条「職員は、条例の定めるところにより、服務の宣誓をしなければならない。」

これは、地方公務員である職員が、「全体の奉仕者」であることに鑑み、その住民に対して服務義務に従うことを宣言するもの、とされているものです。

まずこれが、「職務上の義務」の1番目ということになります。

どのようにこれを実施するかは各自治体に委ねられているようでして、このことについてはあまり深く考えなくても良いかもしれません。

スポーツ大会の選手宣誓みたいなものね。

教員採用試験に出る教育法規 ~職務上の義務②~「法令等及び上司の職務上の命令に従う義務」とは

何だか難しそうに書かれていますが、皆さんはこれをどう読みますか。

「公務員になったのだから、いいか、君たちは『法令に従え、上司の命令には逆らうな』これは義務だぞ」と読めますか?

むしろ、それ以外には読めませんね…(笑)。

公務員でなくとも、例えば一般企業にも「就業規則」というのがあって、これに似たような規則は存在していると思います。

これは、組織の中における命令系統を明文化したものであり、業務の効率的運用には欠かせない暗黙のルールと言えるのではないでしょうか。

ただし、一般企業はあくまでも企業が定めた規則であり、法律ではないことが大きな違いだと言えます。

つまり公務員には、日本国が定めた法令によりその定めがあり、その定めには従う義務がある、という点が大きな違いだと言えるのですね。

あまり難しいことは言えませんが、要は、組織の一員として守るべきルールとして、一般企業だろうが公務員だろうが、「法令とか上司の命令には従え」ということを言っているだけなのですね。

これが、地方公務員には法令として明文化されている、ということです。

地方公務員法32条「職員は、その職務を遂行するに当たって、法令、条例、地方公共団体の規則及び地方公共団体の機関の定める規程に従い、且つ、上司の職務上の命令に忠実に従わなければならない。」

ただし試験においては、少し深い所を聞かれることが多いようです。

たとえば、「職務命令の成立要件について答えよ」というような問題があります。

面接でこのように聞かれたら、あなたは何と答えますか?

これは、自分の思うところを答えるような問いではなく、はっきりと存在する背後関係を答えなくてはなりません。

職務上の命令の成立要件
  1. 職務上の上司から発せられるものであること
  2. 職員の職務の範囲に関する命令であること
  3. 法律上、事実上、実行可能な命令であること

「職務上の命令が成立する要件を答えてください」という問いには、しっかりと答えられるようにしておきましょう。

教員採用試験に出る教育法規 ~職務上の義務③~「職務に専念する義務」について

雇用者は被雇用者に対して、当然のことながらしっかりと働いてもらわないといけません。

これは一般企業だろうが公務員だろうが同じです。

先ほどもありましたが、公務員という、全体の奉仕者としての立場を担う公務員には、地方公務員法がそれを定めている、ということです。

地方公務員法35条「職員は、法律又は条例に特別の定がある場合を除く外、その勤務時間及び職務上の注意力のすべてをその職責遂行のために用い、当該地方公共団体がなすべき責を有する職務にのみ従事しなければならない。」

当たり前と言えば当たり前の内容ですから、むしろ、このことに関しては、別の重要案件が繋がっていますので、そのことをしっかりと押さえてください。

職務専念義務から派生する重要項目

職務専念義務は、勤務時間中は「職務にしっかりと専念せよ」という内容ですが、その一方で職員の権利に対してもしっかりと明文化されています。

これは、たとえ勤務時間中であっても、次に挙げる案件に対しては、法令により職務に専念する義務が免除される、ということです。(このことを「職免」という場合があります。)

  1. 研修(職専免研修)…教育公務員特例法
  2. 教育に関する兼職・兼業…教育公務員特例法
  3. 育児休業…地方公務員育児休業法
  4. 職員団体による適法な交渉…地方公務員法
  5. 分限休職、停職…地方公務員法
  6. 国民の祝日・年末年始の休日
  7. その他

これらの項目については、勤務時間内であっても、職務に専念する義務が免除されます。

これらは全て重要案件ですので、次回以降順次解説していきます。

「職務に専念する義務」に加えて、免除される場面も覚えておくことが重要ってことね!

これだけは覚えておこう

今回は、教員の「職務上の義務」について考えました。教員採用試験や管理職試験では超重要必須項目です。しっかりと理解した上で、次に繋げてください。

またこの件に関しては、繋げて考えておくべき項目がいくつかあります。

法令だけを覚えるのではなく、横の広がりと縦の深掘りを共に捉えておくことが肝要です。

ここは時間をかけてもしっかりと押さえておきましょう。

ポイント

・職員が公務員の服務義務に従うことを宣言…服務の宣誓…地方公務員法31条

・法令等上司の職務上の命令に従う義務…地方公務員法32条…成立要件は?

・職務に専念する義務…地方公務員法35条…免除される場合はどんな時?

今回のまとめ

(1)地方公務員法31条

職員は、条例の定めるところにより、(  )をしなければならない。

(2)地方公務員法32条

職員は、その職務を遂行するに当たって、(  )、(  )、地方公共団体の規則及び地方公共団体の機関の定める(  )に従い、且つ、上司の(  )に忠実に従わなければならない。

(3)地方公務員法35条

職員は、法律又は条例に特別の定がある場合を除く外、その(  )及び(  )のすべてをその職責遂行のために用い、(  )がなすべき責を有する職務にのみ従事しなければならない。


今回はここまでです。

内容が複雑かつ複合的な部分です。まずは理解して、その上でつなげて考える、ということを意識してやってみてください。

次回は、「身分上の義務」について考えていきます。

次回もお楽しみに!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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