「教師の学び」について考えてみる

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教師の「学び」について今回は考えていきましょう。

教師でなくても資格取得を目指している方や、職場の昇進に必要な資格だから、という理由で学ぶ人もいるでしょう。

実際に、英語の先生は英検やTOEICという自分の技能を高めるために勉強している人も多くいます。

もっと言えば、英語の先生でなくても一つの英語の資格として英検の取得を目指している一般の方もたくさんいらっしゃいます。

しかし、こういった学びとは別の意味で教員は学び続けなければならないのです。それはどういうことでしょう…?

学び続けなければならない理由

教員が学び続けなければならないのは、「人にものを教えるのだから、その職務上学ぶのは当然だ」、といった、常識論の問題ではなく、実は法令に定めがあるのです。

つまりこれは単なる努力目標ではなく、ある意味、教員としての義務 として法令の中に書かれているのです。(この、「義務」という言葉はこのあと何度も出てきます。)

以下、3つの法令がこのことについて触れています。

1. 教育基本法(9条)
法律に定めのある学校の教員は、自己の崇高な使命を深く自覚し、絶えず研究と修養に励み、その職責の遂行に努めなければならない。

2. 教育公務員特例法(21条・22条)
21条「教育公務員は、その職責を遂行するために、絶えず研究と修養に励まなければならない。」
22条→「教育公務員には、研修を受ける機会が与えられなければならない。」

3. 地方公務員法(39条)
「職員には、その職務能率の発揮及び増進のために、研修を受ける機会が与えられなければならない。」

どこにも「学びが大切」とは書いてない

さて、条文を見ると、どこにも「学び」とは書いてありませんが、「学び」と思われる部分は見当がつきますね。

「研究と修養」の部分です。

法律の難しい所はこういった言葉の使われ方かもしれません。

確かに研究も修養も「学び」ですから、そういうことか、という解釈に落とし込むクセを持っておくとよいでしょう。

そして、この「研究と修養」の研の字と修の字を合わせて研修と呼ばれているんですね。

なるほど研修とは、研究と修養のこと、つまりこれが「学び」というわけなんですね。

教員の学びとは研修のことね…。

第何条か、までは追々覚えていけばよいでしょう。

重要な点は、「何法第何条は…について、書かれている」ではなくて、始めのうちは、「…について書かれている法律は○○」というような覚え方で良いと思います。

公立学校等の先生方の「学び」に関しては、《研修》という言葉をキーワードとして、3つの法令が存在しているのですね。

少しずつ深堀していくようにしましょう。

体系的につなげてみる

さて、3つの法律を今回見ていますが、3つ目の条文にのみ研修という言葉が使われていることに気づきましたか?

教育基本法教育公務員特例法は「研究と修養」、地方公務員法には「研修」。何が違うんでしょうか…?

この3つの条文だけでも、実は覚えるべきポイントがいくつも隠されています。

しかし、深堀すると5分をすぎてしまうので、今回は考え方のみを記します。

詳しくはその時に説明しますが、要は、一つ一つの法令があちこちでつながっている、ということに気づいてもらえたら、と思います。

今回のことで言うと、

研究と修養…教育基本法
//////////// ↓↑ “教育”でつながり( ① )
//////////教育公務員特例法
//////////////////↑↓ “公務員”でつながり( ② )
//////研修…地方公務員

つまり、①では「教育」という言葉が共通し、②では「公務員」という言葉が共通している…こういった違いに?を感じることが大事になってきます。

ここでは、一つの大きな大前提の捉え方が必要になってきます。

それは、勤務の所属がどこにあるのか、ということです。

あなたの目指す勤務先(あるいは勤務している職場)は国立ですか?公立ですか?それとも私立ですか?

この前提に立たないと見えてこない法律があるのですね。

今回取り上げた3つの条文はまさにここの理解が必要になってきます。簡単にまとめますね。

教育基本法:教職に就くすべての教員が従う法律

教育公務員特例法:教職に就く公務員(=公立学校の教員)が従う法律
(公立学校などの先生のことを教育公務員というのですね)

地方公務員法:地方公務員が従う法律(公立学校の先生は地方公務員でもあります)

なんだか複雑になってきましたか?

一度この部分を整理すると後々すっきりしますので、今回はここをきちっと整理しておきましょう。

つまり、教育法規と言っても、守備範囲がそれぞれある、ということです。

教育基本法 → すべての教員(公立私立問わず)に適用
教育公務員特例法 → 公立学校などの教員に適用
地方公務員法 → 一般職に属するすべての地方公務員に適用

ですから、先ほどの②の部分では、同じ公務員であっても、教員と教員ではない公務員とでは、研修の捉え方が違う、ということになるのです。

公立学校の先生は地方公務員法が適用されますが、内容によっては教育公務員特例法が適用される、ということです。

こういうところが試験のポイントになるわけですね。

逆に言うと、地方公務員であっても、公立学校の先生のみが従うべき法律がある、ということも言えるのです。

例えば、こんな問題があります。

「一般の地方公務員と公立学校の教員とでは研修の取り扱いが違いますが、そのことを説明してください。」のような問題です。

つまり、公立学校などの先生は教員であると同時に地方公務員でもあり、特に教育公務員とも呼ばれる。

その人たちが従うべき法律が教育公務員特例法、ということであり、一般の地方公務員とは一線を画している、ということです。さて、何が違うのでしょうか…。

このブログでは、こういった部分をわかりやすく説明していきたいと思います。

これだけは覚えておこう

では、もう一度整理しますね。今回は、「教員の学び」について浅く深掘りました。

教員の学びとは、研究と修養、これを「研修」と呼ぶのでした。そして、公立学校の教員には地方公務員法も適用されるのでした。

今回は、この部分をしっかりと整理しておきましょう。次回は、公立学校の教員と地方公務員の研修の違いについて、浅く深掘りしていきます。

今回のまとめ

では、簡単に今日のまとめをしてみましょう。空欄に適語を入れてください。

(1) 法律に定めのある学校の教員は、自己の崇高な使命を深く自覚し、絶えず(  )と(  )に励み、その職責の遂行に努めなければならない。―(  )法

(2) (  )は、その職責を遂行するために、絶えず研究と修養に励まなければならない。  ―(  )法

(3) 職員には、その職務能率の発揮及び増進のために、研修を受ける機会が与えられなければならない。-(  )法

いかがでしたか?

今回のように、経糸と緯糸を紡ぐような感覚がわかってもらえたでしょうか。

法令順に一つずつ学習していっても、なかなかつながりを見出すことは難しいと思いますので、当ブログでは、視点で法令をつないでいく、このようなスタンスでこれからもやっていきます。

次回は、教育公務員特例法と地方公務員法が定める研修の扱いの違いについて見ていきます。

次回もお楽しみに!

 

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